「岩田さんー岩田聡はこんなことを話していた」を読んで

前書き

私は就活で思い悩んでいた。「自分が何をやりたいのか」「社会から私の何を求めているのか」を悩んでいた時に一冊の本に出会いました。
ここでは心にグサッと刺さった内容を紹介します。

岩田聡氏について

僕の印象では凄腕プログラマのイメージが強かったです。しかしこちらの本を読んで、経営者・実業家・エンジニアとしても優れており、なんと言っても彼の人間性に惹かれました。社会人・エンジニアを目指す今の自分に刺さるポイントがあったので、紹介していきます。

壁にぶち当たった時「ボトルネック」を見つける

人間必ずしも「問題=エラー」にぶち当たります。その時に無闇に目の前のことに取り組んでしまいがちですが、そうではありません。やるべきなのは「ボトルネック」を見つけること。この「ボトルネック」の存在が全体を決定づけていることが多いです。

Q. では?どのようにして「ボトルネック」を見つけると良いのでしょう?
A.「物事を要素ごとに分解して、仮説を立てること」

これはプログラマとしての経験が非常に役に立ったらしく、会社経営においての問題解決力を鍛える下地ができたそうです。「何層にも重なった複雑な問題を単純化すること」「仮説を立てて頭の中で検証すること」は経営でもプログラミングでも共通していたそうです。

自分以外の人に敬意を持つ

「チーム」というのは「担当・専門職の集合体」です。チームには自分が知らないこと・自分ができないことを熟知している人がたくさんいます。ここには価値観の違い・好き嫌いが存在しますが、これらを一旦置いて、敬意を持てるようになることで、チームでのプロジェクトが一層面白くなるそうです。

「自分が得意なこと」とは?

「得意なこと」は周りの人の評価・反応によるところが大きいのです。自分の苦労以上の評価を頂いた時に、気持ちが嬉しくなって、さらに「やろう!」と思う好循環が生まれる時があります。これが得意なこと。

私「得意なことを継続できればそれは一つの才能なんだな〜」

Q. では?どうやって継続できるの?
A. 「ご褒美を見つけること」

人は対象に対して、時間と労力を注ぎ込みます。その苦労やエネルギーに対して、ご褒美が大きいとそれがさらに好きになります。私は「得意なことを継続することが才能」と思ってましたが、さらに岩田さんによる本質的な回答は「成し遂げたことに対して快感を得ること、この好循環を得ること」でした。だからこの好循環が発生していないのに、いきなり英語や経営の勉強をしても頭に入ってこないんだな〜。

Q. この好循環を得るにはどうすりゃいいんだ・・・?
A. 私の意見ですが「行動力を上げること」「発信機会を増やすこと」「人と繋がること」だと感じました。

対象に対しての行動をしないと何も始まりません。「ご褒美」とは外部からのレスポンスになりますので、「レスポンスを与えてくれる人」と「レスポンスを受ける機会」を増やす必要があるのだと感じます。

常に当事者意識を持つ

上記で述べた「ご褒美」とは外部からのレスポンスでした。例えば「人が喜んでくれること」。確かに私も昔、自分が描いていた漫画を読んで、喜ばれたことがあって、ひたすら漫画を描いていた時代がありました。

これは常に相手を意識することに繋がります。
岩田さんは自分の話が伝わりづらかった時、「相手がアホや」と思うのではなく、「自分の話のどこがいけなかったのか?どうすれば伝わるか?」を一心に考える方だったそうです。自身の成長にも繋がりますし、相手にとっても話が伝わりやすい方がハッピーですからね。まさにWin-Winの関係でいかにも合理的です。

結局「相手がアホや」と思うのは、自分を否定したくない自己愛なだけで、そこから何も生まれないんですね。それなら素直に問題の改善に着手した方が良いんです。

感想

この本を読んでいて岩田さんは「他人の長所を見つけて、それを実践できる人」だと感じました。この本では岩田さんを含め、コピーライターの「糸井重里」さんや元任天堂社長「山内溥」さん、マリオの生みの親「宮本茂」さんも登場する。全員ゲーム好きからすると、有名な方々ばかりだ。

岩田さんはHAL研究所社長時代に毎月、社員全員と面談していたという逸話もあるほどだから、人の本質を掴む能力が極めて高いのだと感じます。人の本質を掴むには、相手の心情を捉えないといけません。そのためには常に相手ベースで思考・行動する習慣をつけていると感じました。岩田さんはそれを持ち合わせていて、結果それを実践できる人だったということです。それが周囲との和を生み、自己成長に繋げるんだなと知りました。


分かっていても実践するのが難しいんですけどね・・・汗